第10回「わたしの『平成しぐさ・ふるさとしぐさ』コンクール」入賞作品発表

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今回もコンクールへの多数のご応募ありがとうございました。

  第10回「わたしの『平成しぐさ・ふるさとしぐさ』コンクール」は、審査委員長の堤江実様、審査委員の小倉光雄様及び事務局代表が参加して無事最終審査を終了いたしました。

  今回は10回目の節目のコンクールとなり、特にテーマを設けず江戸しぐさに対する皆様の思いを自由に募集し、多数のご応募をいただきました。まずは、ご応募頂いた皆様に心より御礼申し上げます。
江戸しぐさは知識として覚えるものではなく実際に行動に生かす事が大事だと越川先生も常日頃仰っています。今回も、子供たちから大人まで江戸しぐさを日常に根付かせて生き生きと生活されている様子に感動させられました。

  本来なら応募全作品を発表させていただきたいところではございますが、限られた紙面の為、各部門の最優秀、優秀、入選作品のみを掲載いたしました。皆様にも是非この感動を共有していただければ幸いです。

  また、今回も学校単位でお取り組み頂いた先生方、募集の紹介等にご尽力くださった方々など、ご協力を頂いた皆様に重ねて御礼を申し上げます。

審査員紹介

審査委員長

堤 江実(つつみ えみ)
詩人。東京出身。
文化放送アナウンサーを経て、詩、絵本、翻訳、日本語についての著作、自作の詩の朗読コンサート、講演などで活躍中。
詩集「世界中の息子たちへ」、絵本「あ、きこえたよ」、著書「日本語の美しい音の使い方」「アナウンサーになろう!」(2014年4月)、翻訳「生かされて」他、著書多数。

審査委員

小倉 光雄(おぐら みつお)
1932年東京生まれ。
国学院大学卒。サラリーマンを経て、日本生産性本部に入る。経営コンサルタントとして企業の指導や、短大での経営教育、JICA専門家として中国へのマーケティング導入など、幅広く活動。七尾短大、国学院栃木短大教授として各地のまちおこしを実践。「小江戸サミット」を立ち上げる。現在は中国の砂漠緑化、自主夜間中学(寺子屋)、若者のニート・引きこもり問題への取り組み、まちおこしなどボランティア活動に携わる。

講評

<<講評>>
江戸しぐさこそ平和への鍵」

 「ごめんね。いいよ」

 なんて素敵な言葉でしょう。

 たくさんの応募作品から、新潟小学校四年の荻原怜奈さんの詩の言葉です。

 教室で、おうちで、先生やお友達、お父さんやお母さん、兄弟たち、時にはおじいちゃんやおばあちゃんも一緒になって、いろいろ話しながら、一生懸命考えて原稿用紙に一字一字書いてくれた言葉たち。

 みんな仲良く、幸せに暮らすための智慧を分かちあうために、子どもたちが考えるまっすぐな言葉は、まさしく江戸しぐさの神髄と思わされるものばかりです。

 誰かを傷つけてしまった時、間違いを起こしてしまった時、素直に「ごめんね」と言えたら、そこから幸せは広がります。

 それに続いて、謝られたほうも「いいよ」と受け流す。

 怒りや憎しみ、恨みからは何も生まれません。受け入れ、手放し、赦してこそ「ごめんね」の先の幸せはあります。

 足を踏まれた方が、謝る相手に向かって「いえいえ、そんなところに足を出していた私のほうこそ、うかつでございました」という、江戸しぐさの「うかつあやまり」は、これこそ世界が平和になる魔法の言葉です。

 戦国時代を終わらせ、平和な時代を二百六十年も続けた江戸。家康公の「決して戦争をしてはならぬ」という教えを守り抜くために、多様な人々が集まる大江戸で、気持ちよく幸せに皆が生きていくための智慧を、普通の暮らしの中で、誰もができるようにと伝え続けられてきた江戸しぐさ。

 今、暴力に訴えて、相手を攻撃し、従わせ、排除し、といった風潮は世界に蔓延し、恐ろしいことに、日本も例外ではありません。『ごめんね、いいよ』の心が少しでもひろがりますようにと祈ります。

 主義主張、国や民族にかかわらず、世界のどこにも誰にも通じる江戸しぐさの教えを、未来を担う子どもたちに伝え続ける先生やご家庭があることを心からうれしく思います。
審査委員長 堤 江実

<<講評>>
実践することの大切さ

 今回も江戸しぐさとしての挨拶や思いやり、助け合いなどの作品を沢山応募していただき有難うございました。その中から、自ら体験したことのあるものを入賞としました。五七五や詩などもユニークな作品がありました。

 皆さんは宮沢賢治の有名な「雨ニモマケズ」の詩を知っているでしょう。この詩の後半には

 東ニ病気ノコドモアレバ

  行ッテ看病シテヤリ

 西ニツカレタ母アレバ

  行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ

 南ニ死ニサウナ人アレバ

  行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ

 北ニケンクヮヤソショウガアレバ

  ツマラナイカラヤメロトイヒ
と続きます。「行ッテ」という言葉から心のきずなが生まれてくるのです。

 江戸しぐさを学んだので、それをどう気持ちよく相手に受け入れられるかを実践していくことが大切です。

 また、イラスト部門や社会人からの応募が少なく残念に思いましたが、毎年親子三代で学習に取り組んでいる五條さんには敬意を表します。

 昨年、訪日外国人は2800万人を超え、単なる観光から、自ら日本文化その他を体験し良さを発見しています。とかく日本人が気がつかぬトイレの機能や清潔さ、自動販売機の便利さ、何でも揃っている居酒屋などに感激し、また京都伏見稲荷大社の鳥居数に驚きますが、何よりも日本人とのコミュニケーションを求めているのです。

 冬季平昌オリンピックで日本選手の活躍もあり成功裡に終了し、いよいよ2020年東京オリンピック・パラリンピックが開催です。

 全世界から、国籍、民族、宗教、言語、価値観の多様性をもつ大勢の人々が来日されます。日本の優れた文化を体験してもらう良い機会です。そのため官民あげての体制が必要で、色々なロボットも活躍しますが、何よりも心と心が通じ合う、人によるおもてなしが重要です。

 私共一人ひとりが出来る江戸しぐさを継続して実践し、日本国中に普及していくことが求められています。さあ、今日からスタートしましょう。
審査委員 小倉 光雄

最優秀賞 作品紹介

第一部門(作文)

小学生の部
五十嵐菜乃(東京)中央区立久松小学校4年

 みなさんは、「おもいやり」についてよく考えたことはありますか。私は、今まではそんなに気にしていなかったけど、とても大切なことだと思うんです。

 なぜなら、こんな出来事があったからです。
私の苦手な人が私や友達にちょっとしたいじわるをしたりしているだけだと思っていたら、なわとびを私が上手にできなくてこまっている時に「大丈夫だよ」とその子が声をかけてくれた時、私は「おもいやり」というのは人と人をつないでくれるものなんだと思いました。

 そして私にはもう一つ、忘れられない思い出があります。それは、学校での出来事。私は友達と遊んでいる時、だれかが何か失敗をしてしまった時に一部の人は笑っていたけれど、もう一部の人は笑わずに失敗してしまった子にやさしく声をかけて、笑っている人たちに注意をしていたという、その子たちの「おもいやり」です。私はこの二つの出来事から、おもいやりは人と人をつないでくれるものと、何か失敗をしてはずかしい思いをしてしまった人の気持ちをいやすものではないかと考えました。

 なので私も、もしいやな思いをしている人がいたら、今まで以上に「おもいやり」を大切にしたいです。

第一部門(詩)

小学生の部
『ごめんねいいよ』
荻原怜奈(新潟)新潟市立新潟小学校4年

ごめんねいいよは
まほうの言葉
ちくちく言葉で
けがしても
ごめんねまほうが
治してくれる
いいよまほうが
なみだをふく

第一部門(五七五)

小学生の部
鈴木芹奈(新潟)新潟市立新潟小学校4年

勇気だそう きっと助かる 人がいる

優秀賞 作品紹介

第一部門(作文)

小学生の部
野口玲奈(東京)中央区立久松小学校4年

 みなさんは、おもいやりを心がけていますか。わたしが一番心がけていることはおもいやりです。

 わたしは初めて小学校に入ったときに教室を見ていると「思いやり久松しぐさでみな笑顔」と書いてある紙を見ました。そのときすぐに見るだけでは分かりませんでした。でもだんだん学年が上がるにつれて先生や友達が教えてくれました。だれにでもやさしくしてあげると言われた相手が笑顔でうれしくなるよと。そして四年生になった今では、あの時先生や友達が言っていた「思いやり久松しぐさでみな笑顔」のスローガンを心がけたいと思ったのです。こまっている人や、ないている人にしんせつにしたり、助けてあげることは自分でもできます。こうしてやさしいことをしたいと思い、初めより今の方が少しでもやさしくしてあげているのがふえていると思います。だからこれからもつづけていきたいです。

 このように、いつでもどこでもだれとでもしんせつにしてあげたり、思いやりをもって自分に出来ることやしんせつにしてあげたいです。また、毎日思いやりを心がけ、みんなが楽しくなれるようにしたいです。

粟井梨央(東京)中央区立久松小学校4年

 私は、今「相手の心がうれしくなるような気持ちのよいあいさつ」をするように心がけています。自分が心をこめてあいさつをすると、相手だけではなく、自分もうれしくなります。

 私がこのあいさつをするきっかけになったのは、春のことです。たん任の先生が、「あいさつは元気よく、心をこめてするとよい」と言っていました。私は、このとき、まだ心をこめてあいさつをしたことがなかったため、何故自分のためにはならないのに心をこめてあいさつしなければいけないのかな、と思いました。しかし、夏に近所の人がにこにこして「おはよう。今日は暑いね」とか「習い事頑張ってね」など心をこめてあいさつをしてくれたときに、私は先生の言っていたことがやっと分かりました。なぜなら、そのあいさつをしてもらったあとに心が温まったからです。

 今、私はこのような体験があったため、人にあいさつをするときはできるだけ心をこめて元気にあいさつをしています。今後も、先生や友達がなぜそう言うのか、なぜそう思うのかを考え、自分の中でのあいさつや思いやりのスローガンをふやしていき、よりよい生活を送りたいと思います。

武田弘美(東京)中央区立久松小学校4年

 私はてつぼうをしていました。私は空中前回りという技をやりたかったからです。はじめるとき、友だちが「がんばって!」と言ってくれました。まず、ここがうれしくて「よし!がんばろう」という気持ちになり、気合を入れました。それから休み時間に、毎回空中前回りの練習をしていました。その間もずっと、自分の好きな外遊びをせずに、私の練習につきあってくれました。とても感しゃし、うれしかったです。練習の間も友だちはこの技ができないけれど、一生けん命に、技のアドバイスをしてくれたり、手に「マメ」ができていたいとき保健室につれていってくれたり、技ができるまでいろいろやってくれました。そのおかげで空中前回りができるようになりました。できたとき、「おめでとう!」や「すごいね!」などいってくれてとてもうれしかったです。友だちはすごく思いやりがあります。私は友だちのおかげでできました。私も友だちのことを手伝ってあげるし、大人になっても思いやりを人にしたいと思います。

山本紫月(東京)中央区立久松小学校4年

 みなさんは、電車の中でせきをゆずっている人や、小さい子が一人でないていると、声をかけてあげたりしている、思いやりの心をもっている人を見かけることがあるでしょう。思いやりをもっている人はふだんからやさしいので、まわりの人たちと、とても仲よくできるのです。このように思いやりの心をもっている人は友達ともっと仲良くできるし、知らない人とも仲良くできるので一石二鳥なのです。私も電車の中でせきをゆずってもらったことがあります。自分に思いやりのしぐさをされると自分も思いやりをもった人になろうと思います。日本は平和です。それは、一人一人の心に思いやりがあるからです。それが世界に広まっていくと、「戦そう」がなくなるのです。一人一人相手のことを考えればいいのです。私もいろいろな思いやりのしぐさをして、いろいろな国との関係を平和にしていきたいです。

田中八雲(新潟)新潟市立新潟小学校5年

 ぼくの住むマンションには、除雪隊が新しくできました。マンションの前には、新潟市で一番急だといわれている坂があります。なので、毎年冬に雪が積もると、車が坂の途中で登れなくなってしまいます。ぼくの家は一階なので、車が「キュルキュル」という音を立てて上にも下にも行けなくなるところを、何回か見たことがあります。そうなると、すぐ近くの消防署の人達や、気がついたマンションの人が助けてあげていました。

 でも、今年は六年ぶりの大雪だったのに、登れなくなる車は一台もありませんでした。それは、新しい除雪隊の人ががんばったからだと思います。今年は、いつも助けてくれる消防署の人達も、別の所に移ってしまいました。ですが、去年の夏、それで会議が行われて、除雪隊をつくろうということになり、以前新潟より雪が深い所に住んでいたおじいさんが「やります」と言うと、他の人達も「やります」と言ったそうです。そして、朝と夜い雪かきをしてくれた道はとてもきれいになっていて、優しいなあと思いました。ぼくもこのような思いやりのある人になりたいと思います。そして、これが平成しぐさになったらいいなあと思っています。

社会人の部
五條彰久(東京・84)

 私は妻を平成二十二年に亡くし、一人暮らしを始めて七年が経つ。息子はいないが娘が三人、既に結婚して同じ区内に住んでいる。彼女等は、女性特有の気づかいをしてくれるので非常に助かっている。

 高齢者が日常生活の中で、娘達と仲良く付き合うには、『老いては子に従え』の諺が最善だと思った。『老いたる馬は道を忘れず』の相反する諺も浮かんでいたが、こちらは封印をした。とはいえ、二つの諺は老後の生き方を説いたもの。意地をはるより、相互理解や思いやりの心を育てていくことの大切さを教えてくれていると思っている。

 母・妻ともに亡くなった時、認知症が相当進行していた。私は病院・介護ホームを回り、精一杯の努力を続けた。その父親の奮闘を見てきた娘達には、父親の姿がどう映っていたのだろうか。非常に興味を持った。

 妻の死んだ年の春に、『おじいちゃんと私(次女)と孫(七歳・三女の子)で、今年の漢字検定試験を一緒に受けない』との提案があった。つまり父親に対する認知症の防止作戦が準備されていたのだ。七十七歳の体にムチ打ち猛勉強をした。私は準二級、次女か三級、孫は九級と決まった。特訓の結果、『三世代合格』の特別表彰を受け、頭はまだ健全であることを立証することができた。途中二~三年、股関節の手術等のブランクがあった。その後、江戸歴史文化検定(H19・3級)を始め、家族大賞(都社会福祉会会長賞・H22)。富士山検定(H25・3級)など、運良く受賞できた。次女は仕事のため、私一人の挑戦が多かった。しかし娘達の課題はまだまだ続く。オヤジは弱音を吐くことなく、謙虚に、感謝の気持ちを持って子に従っていく覚悟でいる。

『大雪の日の思いやりしぐさ』
大須賀千枝(埼玉・49)

 先日、関東は四年ぶりの大雪となった。

 翌朝、通勤のためにマンションを出ると、雪掻きで作られた一本の道。ちょうど人一人が通れる幅で駅に向かって続いている。さらには、「どうぞお気をつけて行ってらっしゃい」と無言の声をかけてくれるようなその道に、思わず感謝で手を合わせる思いだった。

 普段は駅まで徒歩十分の距離でも、もし二十センチ積もった新雪の中を歩いていたら、三、四十分かけても着けただろうか、雪対策の靴を履いていたとしても足元は大変なことだっただろうと思う。

 また、道中、道幅が太くなっていたり、雪を掻く人の慣れ不慣れもあるだろう。所々様子も少し違う。寒い早朝に雪掻きしてくださった何人もの方々の思いやりで繋がっている道であることもしみじみ感じた。

 大雪だからに拘わらず、こうしていつも、私達は見えないおかげ様の中で生かされている。同じ生かされている毎日であれば、自分に出来る所は「雪掻きをする人」でありたい、そして願わくば「通りゆく人をそっと励ませるような雪掻き」が出来たらと、欲をかいても仕様がないが、そんなことを静かにホットに感じた朝だった。

第一部門(五七五)

小学生の部
大島歩己(新潟)新潟市立新潟小学校6年

あいさつは  心の顔も  にこやかに

近藤圭汰(新潟)新潟市立新潟小学校5年

守ろうよ  小さな命  いじめゼロ

金子宗甫(新潟)新潟市立新潟小学校4年

こまってる?  気づいた時は  助けよう

笹川悠磨(新潟)新潟市立新潟小学校3年

あやまろう  人と気持ちの  なかなおり

社会人の部
大船 雪(東京・50)

気くばりは  目立たず密かに  心こめ

第二部門(イラスト)

社会人の部
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「見守る心」
川上貢弘(東京・77)

カモの行列はなんとも微笑ましい風景です。お母さんの後を一列に並んで、小さい腰をふりふり進む姿に出会うと、誰もが思わず立ち止まって笑顔で見送ることになります。それが車の通りの多い道ならば無事に渡り終えるまで見守ります。

都会の喧騒の忙しい生活の一時では、誰もが人の持つ優しい心を呼び起こします。

弱い人たちを皆で見守る優しい社会にしていきたいですね。

入選 作品紹介

第一部門(作文)

小学生の部
小森香怜(東京)中央区立久松小学校4年

 私は目を見て笑顔であいさつすることを心がけています。

 一~三年くらいまではしょうじき、あいさつをしていないことがあったりしました。また、あいさつをとても小さな声でしていたり、下をむいてあいさつしていたりしました。四年になって、清そう員の方とあいさつをしました。その時はもちろん、下をむいてあいさつをしていました。しかし、その清そう員の方は私が家を出るとき、いつもロビーやマンションの外をそうじしていました。最初は下を向いていた私も、あいさつを毎日するにつれ、なれていきました。そして、そのおかげでまわりの人にも目を見てあいさつできるようになりました。それから、あいさつはただするためにあるためでなく、人と人とをつなぐためにあると思いました。あいさつをすることで、知らない人とも知っている人とも会話をすることがふえたりするので、知り合いや友達がふえたり、友達の仲が深まるからです。

 あいさつをこれからもずっと続けて、私みたいに下をむいてあいさつをしている子がいたら、今度は私がその子にあいさつの良さをおしえてあげたいです。

松井美礼(東京)中央区立久松小学校4年

  私が心がけていることは、「元気に、気持ちをこめて、笑顔で、大きな声であいさつをする」ことです。

  私がこれが大切だと思ったきっかけは、家に帰る時や、学校についた時に、先生や友達が、「さようなら」、「バイバイ」、「おはよう」、「またね」と、笑顔で明るくあいさつをしてくれて、気持ちが良くて、うれしかったからです。そこから、私はこう考えました。「明るく笑顔であいさつされるとうれしいな。だから、みんなもそうやってあいさつされるとうれしくて気持ちが良いのかな?」ということをです。なので、今はあいさつを明るく元気にすることをがんばっているのですが、なかなかうまくできません。なので、はずかしがらずに大きな声であいさつをすることをできたらいいなと思います。

  今後は、「元気に、気持ちをこめて、笑顔で、大きな声であいさつをする」ということにたして、「はずかしがらず」を入れて、元気に、きもちをこめて、はずかしがらずに笑顔で大きな声であいさつをする」をモットーにこの目標に近づけるようにがんばってゆきたいと思います。また、新たに心がけたいことは、思いやりを大切にし、だれにでも、同じたいどでせっし、もっと人にやさしくしたいです。

川 惺香(東京)中央区立久松小学校4年

  自分が、カギを家にわすれてこまっていたときに、五年生の人が、いろいろアドバイスをしたり、学校や家までついてきてくれたり、先生にじょうきょうを説明してくれたりして、元気づけてくれました。

 本当は、早く家に帰りたいのに、こまっている人を自分よりゆうせんして、助けてくれる五年生はとてもやさしかったし、カッコよかったです。

 数日後、私を助けてくれた五年生が、風でたおれた自転車を、立て直していました。その自転車は、大人用の物だったので、とても重かったと思いますが、その自転車を、たった一人で立て直していたので、あらためて感心したし、人が見ていないところでも、人が見ているところでも、それがしゃべれない物でも、しゃべれるものでも、変わりなく手助けできるのだと思いました。

 もし私にも、こまっている人や、こまっていそうな物があったら、ぜひ助けてあげたいと思います。

本吉 円(東京)中央区立久松小学校4年

   わたしの家族で、お出かけに行ったとき、電車で席が二つしかあいていないときに、となりの人がつめてくれて私と妹二人がすわれました。帰りの時でつかれていたのでうれしかったです。夕方だったのでゆずってくれた方もきっとつかれていたんだと思います。なのにゆずってくれるのは、思いやりがないとできないと思いました。だけど、私はお年よりの方がいてもバスや電車の席をゆずらないのは、自分に思いやりがないからだと思いました。これからは、自分より年が下の人や、お年よりの方に席をゆずろうと思います。また、ゆうせん席にはできるだけすわらずにふつうの席にすわろうと思います。ゆうせん席にすわるときも、けいたいなどをマナーモードにして、静かにしようと思いました。

『やさしい心』
栗木 慧(東京)中央区立久松小学校4年

 「ありがとう」と言われた時みなさんはどう思いますか。ぼくの学校では、「ありがとう」という言葉がたくさんとびかっています。これからぼくがやさしい心で動いたことで失敗したことを話します。

 2017年の夏休み、ちゅう車場でおきた話です。ぼくがちゅう車場の入口で立っていると一台の車がちゅう車場に入ろうとしていました。ぼくはやさしい心で「入口にいると車が入れないから出口によけよう」と思い出口によけました。すると出口から一台の車が出ようとしていて、ぼくのせいでこまってしまったのです。

 このように、ほかの人をゆずることでほかの人がこまってしまことがあったので、これからは「やさしい心」で動くときは、自分以外の他の人全員のことを考えて動かなければならないと思いました。このようなことから、ぼくは改めてしぐさと呼ばれるものは「やさしい心」を持って動くことだと思いました。

『返事しぐさ』
嶋津凛太郎(東京)中央区立久松小学校4年

 みなさん、誰かと話をしている時、ちゃんと返事をしていますか。久松小学校では、たくさんの人が、返事をちゃんと相手に返します。返事をすると、どのようなことが良いのでしょうか。

 返事は、話し手が問いかけて、答えることをいいます。ぼくは、話をしている時、返事がないとあまりいい気持ちはしません。ぼくは、返事が返ってこないと、「ちゃんと話を聞いているかな」と思います。あなたは、返事が返ってこないとどう思いますか。もし返事をしたとしても、相手に聞こえない時もあるので、返事は大きな声でしましょう。

 このように、返事は返ってくるといい気持ちがするけれど、しないと相手がいやな気持ちになります。みなさんも返事はちゃんと返しましょう。

『わたしが思う江戸しぐさ』

堺谷七海(東京)中央区立久松小学校4年

 あなたは、ふだん思いやりのあるしぐさをしていますか。思いやりのないしぐさをしていませんか。そういったしぐさがわたしたちのうんめいをかえるのです。

 わたしは、小さいころこんなけいけんがありました。友達といっしょにスケートリンクでスケートをやっていたときに、わたしも友達もはじめてだったので、よくころんでいました。けれどしばらくすると上手にすべれるようになり、かべから手をはなしてすべっていたら、わたしはバランスをくずしてころんでしまいました。それで、立ち上がろうとしましたが、ゆかがつるつるすべるので、立ち上がれませんでした。そのときに、男性が「だいじょうぶですか」といいながら手をさしのべてくれたのです。そしてわたしは立ち上がれましたが、はずかしくて、おれいもいわずに立ち上がり、そのまますべっていってしまったというけいけんがありました。

 わたしは、いま考えると、なぜあのときおれいをいわなかったのだろうと思います。だからこのことをいかし、これからはだれであろうと、おれいを言おうと思います。

第一部門(五七五)

小学生の部
小山田志信(新潟)新潟市立新潟小学校6年

「ありがとう」 その一言を 言うだけで 相手も自分も 笑顔いっぱい

福原結衣(新潟)新潟市立新潟小学校6年

「手伝うよ」 この一言が 思いやり

児玉知希(新潟)新潟市立新潟小学校5年

しぐさはね 平和にする力 もっている

柴田 圭(新潟)新潟市立新潟小学校4年

「いっしょに遊ぼ」 その一言が うれしいよ

大坪 暖 (新潟)新潟市立新潟小学校3年

もどせない  じかんはだいじ  まもること

社会人の部
赤木利行(千葉・59)

「すみません」 一言で変わる 車内の空気

第二部門(イラスト)

小学生の部
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「傘かしげ」
増田真人(千葉日本大学第一小学校5年)

 ぼくは、「傘かしげ」について描きました。描いた理由は、前に学校の校外学習で習ったからです。工夫したところは傘をカラフルにしたことと、水せいクーピーで描いてきれいにしたことです。「傘かしげ」はすごくいいしぐさだとおもいました。

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「肩引き」
増田悠人(千葉日本大学第一小学校5年)

 ぼくは社会見学で江戸しぐさを勉強しました。

 肩引きしぐさの絵を描きました。ぶつかりそうな肩をスッとうしろに引くと、それだけで気持ちよく道を歩けます。ぼくの家の道はせまいので、いつも肩引きしぐさをするようにしています。

中学生の部
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「いただきます」
志鎌蔵太(板橋区立上板橋第一中学校2年)

 昔からずっと変わらない「いただきます」という言葉について描きました。

 皆が普段使っているこの言葉の意味を改めて感じられれば嬉しいです。

社会人の部
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「いたわる心」
川上貢弘(東京・77)

 街の片隅にお地蔵さんを見つけると、幼い頃に町や村にあったお地蔵さんの優しい姿が思い浮かびます。どのお地蔵さんも、風の強い日や雨の日お地蔵さんの体を覆うほどの大雪の日でも、人々に優しい目を向けてくれます。

 雪の降る寒い日に、村の童は「今夜は大雪になりそうよ。お地蔵さんの薄着では風邪をひくわ」と心配して、家のカイロを持ってきた童の優しい行いをイラストにしました。

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「一期一会」
五條彰久(東京・84)

 多くの人と一生会っていきます。その中で偶然時を経て二度会う人もいます。それはその人物、形態ではなく、心に映っている映像であると思います。それに気付き、心をときめかす。そんな出会いを求めて人生は過ごしていくものと信じています。

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「カフェと団子屋」
大越理香(宮城・46)

 (人生の)旅路にかかせないピットインの大切な場所。江戸では団子屋、今平成ではカフェに姿を変え、人々の(人生の)旅路が豊かなものであるようにと願いをこめられ営まれるのであった・・・。