その8 「陽に生きる」
朝夕のオフィス街。
行き来する人たちの表情が暗い。
目はちょっと伏し目がち
背中もこころもち丸い。
いつのころからだろう。
こんな光景が当たり前になった。
15年ほど前にバブルが崩壊、
対策に四苦八苦してきたせいか。
将来に希望が見えなくなったせいだろうか。
たぶんどちらも当たっている。
経済が右肩上がりで成長していれば
その場しのぎで何とか事が済んできた。
足元を見つめなおすことも
自分の実力、つまり技をみがくこともない。
惰性で会社に行き、定刻になれば家路に向かう。
自分という人間を生かす心構えが足りなかった。
顔が光り輝くわけがない。
背筋を伸ばして歩けるはずがない。
江戸っ子は宵越しの金を持たない、とよくいう。
多種多様な仕事を創りだす名人だったからだ。
子どもですら馬糞を拾って肥料として売った。
その日に稼いだお金を
その日のうちに景気良く使ってしまっても
腕や才覚さえあれば、また仕事がとれた。
朝起きたらお天道様に手を合わせ
自分の能力に自信を持って、前向きに、陽気に生きる。
プラス思考。
ビジネスパーソンに欲しい発想法である。

